こんにちは。むらまつ歯科クリニック 院長の村松です。
先日、「透析患者さんの口腔ケア」というお題で実際に透析を行っている患者さん向けに講演をさせていただきました。
透析は腎臓の機能不全により体内から水分、毒素を排出できなくなった状態の体から、水分、毒素を除去する治療です。
講演では、透析患者さんの水分量の制限からくる唾液量の低下や、透析中の間食による虫歯のリスクのお話、また、免疫の低下による歯周病リスクのお話をさせていただきました。
ただ、透析患者さん特有の症状である、倦怠感、貧血、皮膚の色素沈着、高血圧、口腔乾燥などの症状は透析不足で起きていることを知りました。週3回4時間の一般的な透析回数、時間では実は時間が不足しており、その不足を補えば上記の症状はあまり出ないとのことでした。では、そのことは生活の質の向上にダイレクトにつながることで、時間を長くすればいいと思いがちですが、患者さんの1日の大切な時間を割くことになるので、難しい問題です。
このことは私たち歯科の病気である虫歯、歯周病も生活習慣病で、定期的に検診を受けることが、一番の予防法だということは周知の事実です。ただ、わかってはいるけれども、その時間を捻出できない、または他に使いたいというのも一つの価値観です。その中で、わたしが思うのは、フラットな形で、正しい情報を伝え、その上で、患者さんに選んでもらうのが一番だということです。
セルフケアは「患者さん自らが考え、実践すること」です。
ぜひともに頑張り、健康な歯で輝く人生を送りましょう。
むらまつ歯科クリニック 院長 村松崇稔
https://www.muramatsu-dc.com